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「共謀罪」法案、衆議院通過!~おまかせ民主主義の危険性~ [時事雑感系]

 楽しい「オランダ紀行」を続けようと思っていたところだが、そうも言ってられなくなってきた。「共謀罪」法案が今日、本会議で可決、衆議院を通過した。政府・与党は6月18日までの今国会での成立を目指すという。委員会審議では到底満足な議論がなされたとは思えないにもかかわらず、「30時間を超えた」という理由で強行採決、本会議に向けての議院運営委員会でも委員長の職権で本会議開催を決めたらしい。明らかに数の力にものを言わせた強引な議会運営だ。「自民一強」「安倍一強」の奢りが見える。

 そもそも「共謀罪」法案については、各野党だけでなく、学者、法律家、文筆家、アーティストなど幅広い層の人々が反対の声を上げている。直近の世論調査でも8割近くが「説明が不十分」、「反対」が「賛成」を上回っている状況だ。加えて、ケナタッチ国連特別報告者からは「プライバシーや表現の自由を不当に制約する恐れがある」と記した書簡が総理に送られた。これに対して菅官房長官は「書簡の内容は不適切」として外務省を通じ抗議したらしい。国内だけでなく国際機関の声にも耳を貸さずに、なぜそれほど成立を急ぐのか。全くもって疑問だ。

 共謀罪の問題に関しては、保守的な立場の人々からの批判も出ている。漫画家の小林よしのり氏は法務委員会での参考人質疑で、「共謀罪の非常に危険なところは、ものを言う市民が萎縮し、民主主義が健全に成り立たなくなることだ。」と懸念を表明した。小生も全くそう思う。最近よく売れているという、ジョージ・オーウェル氏の「1984」という空想小説の世界を彷彿させる、全体主義の監視社会が現実のものになろうとは、当のオーウェル氏も「びっくり仰天」だろう。

  話は変わるが、昨年12月に採択された国連総会決議に基づいて、今年3月に第1回交渉が行われた核兵器禁止条約の草案が公表されたという。草案は前文で「核兵器使用の被害者、ヒバクシャの苦しみに留意する」としており、まさに唯一の被爆国である日本が交渉の先頭に立つべき場面であると思えるが、日本政府はこの国連決議に反対し、条約交渉への不参加を表明している。

 100カ国以上の参加で行われている交渉は、第2回が来月15日から3週間程行われ、7月上旬の閉幕までに核兵器を法的に禁止する初めての条約案が採択される見通しだという。画期的なことだ。核兵器の悲惨さを現実に体験している日本が足並みをそろえるべきなのは、どう見ても交渉に参加しない米国をはじめとする核兵器保有国の方ではないだろう。「核の傘」という前時代の遺物にいままた戻ろうという核保有国の身勝手が地球を救うことは決してない。

 実体が全くわからない「特定機密保護法」、憲法違反・立憲主義否定の「戦争法」(安保法制)、そして超監視社会をもたらしかねない今回の「共謀罪」だ。そして一方では、国際的にも日本の参加が求められている「核兵器禁止条約」への不参加だ。小生の感覚では、多くの国民が求めないことをごりごりと推し進め、多くが望むことにはそっぽを向いているように思えてならない。

 一体この政権は社会をどこに引っ張っていこうとしているのだろうか。そして、社会は「誰のもの」だと考えているのだろうか。「おまかせ民主主義」という言葉があるが、おまかせしてしまったことのツケは、必ず民にはね返ってくることを肝に銘じておかなければならない。


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