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目に余る、自民党の「ご都合主義」~二つの衆院補選と憲法改正論議~ [時事雑感系]

 10月23日に行われた東京と福岡の衆院補選で、いずれも自民党(系)候補者が勝利した。今年、ともに原発立地自治体である、鹿児島と新潟の知事選で連敗を喫してきた自民党にとっては、「面目を保った」かたちだが、それにしても両補選ともあまりの「ご都合主義」に唖然とした。

 東京では圧倒的な小池知事の人気を背景に、「造反組」の若狭氏を公認し、選挙結果によって造反区議7名の処分も考慮するのだというから驚きだ。昔から「勝てば官軍」というが、見事なご都合主義だ。それなら「一族郎党処分の御触書」問題はどう始末をつけるのだろうか。

 福岡は自民党県連が推した候補を党本部が公認せず、人気があった先代の地盤を受け継いだ候補との分裂選挙を行わせ、勝った方を公認するという、これこそ本物の「勝ち馬に乗る」で、まったく虫のいい話だ。

 いずれの選挙も、都連・県連という地元の意向と中央の方針がねじれた形だが、それでも結局は「勝つのは自民党」というところが今の政治情勢を映している。「安倍一強」体制への批判の声が自民党内からまったく聞こえてこないのは、やっぱりみんな「長いものには巻かれろ」と思っているからなのだろうか。だとしたら先行きはさらに心配なことだ。

 もう一つの「ご都合主義」と思えるのは、今行われている国会で安倍首相が憲法改正論議に全く口をつぐみ、「改憲草案」もとりあえず棚上げしようとしていることだ。2012年に自民党がまとめた改憲草案は、天皇の元首化や国防軍の創設、人権の制限、「家族」条項の導入など、国民主権、平和主義、基本的人権尊重という現憲法の3原則を根本から覆すような内容を含んでおり、全体的に「人」より「国」の思想がにじみ出ているものだ。これは、当時野党だった自民党が「思いの丈」を存分に書き込んだ、いわば党としての本音が示されているものではないのか。

 昨年、多くの憲法学者が「違憲」とする安保関連法を強行成立させて以降、衆議院の憲法審査会は止まったままだ。憲法を軽視する安倍政権の姿勢に国民の批判が高まって、審査会を続けることができなくなったかたちだ。今回は、あまりに復古的な内容で批判を浴びている草案をいったん引っ込めて、憲法審査会の再開につなげようとしているようだ。

 総理が憲法に触れたがらないのは、補選、そして年明けとも取りざたされている総選挙を意識しているからなのか。しかし草案をいったん引っ込めようとも、口をつぐもうとも、そこに流れている思想は何ら変わるものではない。国のかたちを決める憲法を、政治のかけひきやテクニックでいじられたのではたまったものではない。このご都合主義は、絶対に認めるわけにはいかない。

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